臨床検査部

病院に初めて来ると最初に「検査して来て下さい」と主治医に言われたと思います。 その検査が”臨床検査”で、検査をしている者が”臨床検査技師”です。

臨床検査とは病気の診断・経過観察のためにおこなわれる検査で、血液・尿・糞便等の材料を用いて行う検体検査と患者自身の心臓や腹部を超音波や電気信号をもって直接検査する生理検査、手術標本や内視鏡生検などを取り扱う病理検査とに大別できます。
臨床検査の項目は以下の10領域に分類され、約1000項目以上の検査があります。

生化学的検査 生体中のコレステロールやグルコースや薬物量を測定
免疫化学的検査 感染症や腫瘍マーカー、ホルモンなど非常に量の少ない物を特別な反応原理を用いて行う検査
血液検査 赤血球や血小板などの数、出血傾向を見る検査
一般検査 尿検査や便潜血検査、寄生虫検査など
細菌検査 患者さんから採取される全ての材料(喀痰・尿・血液など)が対象
遺伝子検査 遺伝子を増幅させ、病気に特異的な遺伝子を検出
染色体検査 染色体の構造異常と数的異常を調べる(先天性染色体異常症など)
輸血検査 血液型や輸血用製剤(血液)が適合するかどうかを調べる
病理検査 病変部の細胞学的診断や組織学的診断を行う検査
生理検査 超音波検査、肺機能検査、心機能検査、脳波、心電図検査など
スクロールできます

当院では、頻度の高い検査や迅速性が必要とされる検査は病院内で検査し、それ以外の検査は外部委託しています。

 

測定時間と測定感度

最近では”診療前検査”と言い、主治医が診療する前に採血や採尿を行い、当日の検査結果で診療をするのが一般的となっています。 当検査科では、採血から30分程度で報告可能な体制を整えております。

測定感度は年々高くなっており、甲状腺ホルモンの中には10兆分の1まで測定できる高感度な検査もあります。 また結核診断などの遺伝子検査では、少ない病原体の遺伝子を増幅測定する方法が主流となっています。